2009年12月13日日曜日

冬はつとめて?

冬の朝らしくなってきました。
走り始めました。走っているのは朝ではありませんけど。
生涯、長距離(短距離ではないという程度の)を走る事はあり得ないと
思っていたのですが(真っ先に嫌いなことだったので)
なぜか春くらいから「ここを走りたい」と思う道路に出会い
ようやく秋も深まる頃ランニングシューズを手に入れ
最近、走り始めた次第です。

そうして気づいたことは楽しいということです。
走る人はよくそう言いますが。
誰かに言われて(学校で)走ったことしかない=義務感=苦しいのみ、
というのはもったいないことですね。
「私、走れる!」と思うと楽しいです。
もちろん、大人になってから走ったことがないので
2分もしないうちにからだが重くなり、「え~っ?」となるのです。
それでも走っているうちに、壁(もうダメという)を越え、
数回の経験で初回の時からは考えられない距離になっていました。

これはまずい(距離の伸びるペースが)かもと思うほどなのですが
よくよく考えるとスピードはすごく遅いのです。上り坂なんかほぼ歩き状態です。
しかし歩きとは違うんですよね。自分としては。

今後負荷をかけるのはスピードアップなのかもしれませんが
やっとコースが見えてきたので、この距離で繰り返してみようと
思っています。信号待ちがないルートというのは
今の私には重要な気がしています。

トライアスロンに出たいと思うようになったらどうしようと
要らぬ心配もしたりして、、、
まずは継続ですね。からだに聞きながら。

2009年11月29日日曜日

新潟の映画『白痴』展 (11/16~20) に寄せて

 私はサヨを演じた甲田益也子です。とても魅力的なポスター撮り、それに先立っての眉剃り、そしてクランクイン寸前の髪の毛の黒への染めと大作にむかってテンションがあがっていたのを憶えています。
 制作の10年前に手塚さんよりお誘いがあり、その後、実現しない様子を見て半ばホッとしていたような気もします。何故って、あんまり大きな役すぎて私にできるのか?という不安があったからですね。
 当時、ロケバスで一緒になった共演の伊武さんから実際の年齢より10歳若く見られていたのを知りました。私にとっては企画当初の10年前ではなくあの年齢でこそできた仕事であり、それを引き受けてよかったと思っています。今、あのテンションにもっていけるかというとその自信はありません。手塚さんの熱意がなかったらできなかったでしょう。私よりも私を信頼下さって、ありがとうございました。

 

 この映画では、今に至るまで続くいい出会いもありましたし、葛藤もあり、まるで撮影が人生の旅のようでした。
 その後も、ヴェネチア、釜山と映画祭にも招かれ、映画は作った時だけでなくずっと、そうです、今になってもこのように呼ばれるのですから、どれだけのエネルギーが注がれてできているかがうかがえますね。
 その時、その場でしかできない事があります。そして、それを今、また共有できるのですね。面白いです。

 

 また、どこかでお会いできたら嬉しいです。(新潟・市民映画館 シネ・ウィンド ロビーにて展示したもの)

 

2009年11月20日金曜日

買い物客から賞賛あびる

 前回の日暮里の生地屋さんでのこと。選んだ生地をレジに持っていき、欲しい長さ分をカットしてもらっていると、居合わせた一人の年配の女性のお客さんから「いいわ~。なんとも言えない上品な色ね~。」と目を細め、ほめられました。微妙な色だったのでそのよさを思いがけず共有できあたたかい気持ちになりました。

 実は、店内でその場のお客さんにほめられた事が過去にも一度あります。場所はアメリカ、ニューヨークの上のウッドストック。日本で言えば軽井沢、那須のようなところでしょうか。ろうそく+ろうそく立てのお店にて、私の選んだアイスブルー系の色のガラスのろうそく立てとろうそくの組み合わせがお店にいた観光客の人達の喝采を浴びたことがありました。美しい色合いのろうそく立てに同系の色の細長い非日常的なろうそくの組み合わせでした。お店の人も周りの人もブラボー!レベルの褒めようで、自分が作ったのでもないのに、嬉しく興奮気味にお店を出たことをおぼえています。
 が、ホテルに帰り早速サイドボードに左右対称に飾り、満足気に火を灯していたところ間もなく異変が、、、。買った二本のうち一本のガラスのろうそく立てが音をたてすぐに割れてしまいました。ろうそく立てなのに~。
美しさと実用性が両立していないのをまざまざと見せられ、自分の選択眼のなさが露呈したのでした。
 残った一本のガラスのろうそく立てですが、今もポツンとろうそくをたてられることもなく立っています。今度またお似合いのろうそくを見つけましょう。

2009年11月10日火曜日

シルクと格闘

格闘している時点で負けていると言えるのですが
ただいま私は日暮里繊維街で見つけてきたシルクで
あるものを作っているところなんです。

この同じドレスを作るのは4回目で、はじめてちゃんと型紙から作ってみました。
それまでは、小さいデザイン画の寸法を見ながら、じかに生地にしるしをつけ
ざっくりと裁断し、縫製してきたのですが、いつもおかしなことになっていたので
(たとえばAラインのはずが弓なりになっている)いよいよ型紙からおこしてみようと思いたったのです。

パターンをひく紙の捜索からはじめ、ようやく切り貼りして多少でこぼこの不格好な型紙を作り、生地にあわせました。
このシルクが悲しいかな軽くやわらかく(本来はいいのですが)二つに折っても思うように端が一直線に重ならないのです。
はじめて型紙を作って気づいたことは、直線の世界から始まるということです。一方、生地は波打ち有機的。
いつも動いていてとらえどころなく数字合わせが困難。しるしもつけにくいし、裁断も難しい。
しかも、私の指先は人生最大に荒れていてガサガサ。生地がひっかかり、その度にずれるのです。
最初のズレを最小限にしておかないと、どんどん後から取り返しがつかなくなるので焦ります。
まさに格闘(=負けている)。

そして、数日が経過

あそこをしくじり、ここをごまかし、これで間に合わせ、、、と、なんとか
完成させ期日までに間に合い、しかも意外に評判がよく満足しています。
四度目にしてはさほどの上達はなく、しかも細かいものが見えにくくなっているので
厳密な意味での完成度は低いかもしれません。型紙の効果は弓なりが直線に
近づいたという程度のものでした。つまり型紙を生かしきれていない、、、。
ただ、生地の持つ色、風合いが優雅な気配を演出してくれるのです。

こういったことにはーシルクでドレス(といっても裏地のついたふつうのドレスではなく、
生地を二つに折って真ん中に首が入る穴を開けた簡単なもの)を作るー
下手なだけに、完成までに学ぶ事は多いのです。映画出演もそういった学びはありましたが、
そこかしこに教訓が隠れているのです。不思議ですが、そんなことに気づく一連の手作りタイムです。

いつかその雰囲気を皆さんの前にチラリとでも見せられたらと思っていますよ。

2009年10月28日水曜日

前回のつづきである 別の時到来

'1.ère Gymnopédie'について

最初の繰り返されるメロディのところは
長い音節の言葉を探しました。(sentimental,fundamental...)
音をつなげたい衝動にかられ
エリック・サティだからか(こじつけかも)
フランス語発音もあうような気がしました。

で、なぜか、、、Le(l'esprit du) Septembre登場。

九月ちゃんはベスコフ(スウェーデン)の絵本「ラッセのにわで」の重要な登場人物です。
おかあさんが"なつ"でおとうさんが"あき"です。
ラッセという主人公の前にふいに出てきて、ふっといなくなる人物(?)。
2番の歌詞最後は彼が吹く横笛の音に。

♪フエ(ノ)ネ アレ

Gymnopédie(=古代ギリシャの祭典の一つ)からガニメデ(=ガニュメデス←これまた木星の衛星の名であった)がつながり、
美少年がつぐNectar、そして月にその名のあるSea of Nectar(参考:過去にはやはり月の一つの海の名前Sea of Serenity=静かの海という言葉を選んでいます。正確にはTranquilityの方ですが音として歌的ではなかったのでS~=日本語訳では晴れの海だった!)
最近はセサミストリートのカウント・ドラキュラが話すような発音が気に入っており、Nectarもやや強めの発音が楽しい。(ちなみに「Bali H'ai」でも原曲にならって後半最後のr音は巻き気味です。)
1番の最後ではNectarの意も含めた(勝手に)水(瓶からの)の音に。
 というふうに歌詞がつながっていきました。

♪ミズ(ノ)ネ アレ

お分かりの通り、緻密に構成されたものではなく
散漫ななかにゆるやかに(あるいはかろうじて)つながりを持つ歌詞(うたのことば)が浮かんでいるような感じです。
だいたいそんな姿勢の歌詞作りです。音優先ですから(最初に)理由はあまりありません。

2009年10月19日月曜日

歌詞から見る曲世界 後付け注釈 



dip in the pool LIVE PERFORMANCE 
10/14 at 新宿 LOFT

M1.Io
M2.Bali H'ai
M3.In the lotus
M4.1.ere Gymnopédie
M5.Silver Scales
M6.Spring of Love


M1.木星の衛星イオから(たぶん)
降り立つレプリカント
地球の言葉をまねる 話す
(レプリカント入り過ぎ 地球語が残念な感じになりかける)

M2.南の島があなたを待つわ
あなただけの願いをかなえる
特別な島(どんな島だ?)

M3.ある晴れた日に
一人旅立つ私(一人は重要)
地図にない山の中の湖へ
蓮のお茶をどうぞとすすめられ
渇いた私のためのお茶と固く思う人=私

M4.九月ちゃん どこへ行ったの?
  (「ラッセのにわで」参照、この続きは別の時にまた)

M5.記憶の底から 呼ばれし
人々 あなたを 待つ(怖いかも、、、)

M6.あなたの船で家に帰ろう
みんなが生まれたあの家へ
(Home は、大事な言葉)

photo Kumiko Suzuki

2009年10月16日金曜日

新宿ロフト 右側ドアトラップ遭難事件

ああ、そこは歌舞伎町
ホスト軍団の先にあった
老舗のライブハウス
地下への階段を駆け下りて
迷いも無く右側のドアの内側へ
そこはBAR HALL
おかしいなと気づくものの
久々のdipのライブをしばし待つ
いつまでも出て来ない
やっぱりおかしい
ドアをあけ
出ると
外には別のドア
その先を
開けて入ると
今まさにdipのライブが終わったところ
そこが本日の目的地ー新宿LOFT LIVE HALLー

 こんな悲しいことがあったというのを後で知りました。
遭難してしまった皆さん、さぞ口惜しい思いをされたことでしょう。
乳飲み子を預けてまでやってきた友達、最後の1曲だけでも聴こうと
走って駆けつけた娘さん、仕事の合間に抜け出して来られた
アートディレクターさん、、、。そしてたぶん、まだ何人か
いらっしゃった方々、ほんとうにごめんなさい。

 無事来られ立ち見で楽しんで下さり
たくさんの拍手をお贈り下さったった皆さんも
ありがとうございました。
早いうちに次回実現させますので
どうかしばしお待ちくださいね。

2009年9月17日木曜日

9月後半

現在、私は10月14日新宿ロフトで行われるdip in the pool(音楽ユニット)ライブのために思索→詞作中のはずでございます。

数年前スパイラルビルのアトリウムで発表しましたバリ・ハイ(映画「南太平洋」より)のカバー曲の一部に新たに日本語訳をつけたり、クラシックのピアノ曲に歌詞をつけて歌うという試みのため言葉探りをしています。